ぐれーとふる365 

子供の読書成長記録(洋書和書)多読というらしいですが、語数はカウントしてません。

返答に迷う会話も増えてくる

「Jくんの家にいる女の人いるの知ってる?あの人ステップマザーなんだって。」子供の言葉に一瞬思考がとまった。

Jくんは近所の男の子。知り合って間もないけれど、好きなものが共通していることで意気投合し、あっという間に仲良くなった。あの人、というのは、Jくんが一緒に住んでいる女性のことで、Jくんのお母さんのパートナーである。

 

「え。。。。ステップマザー?Jくんの家族ってことは知ってるよ。あなたがきいたの?」

「うん。あの人だれってきいたら、Jくんがステップマザーみたいなもの、っていったの。おかしいよね、お母さんがいるのにステップマザーがいるって。Jくんのお父さんはどうしたんだろうね?」

 

腑に落ちない風であった。

いま、ゲイカップルについて説明するときなのかな?

 

ゲイカップルは珍しくない。公園を散歩すれば、子連れのゲイカップルらしいひとたちと何組もすれ違う。私の身内にもゲイはいるし、ゲイってなに?と尋ねられれば、子供に説明できるつもりだった。

でも子供の言葉には、とつぜんカウンターパンチを浴びたような、かんじ。

 

Jくんのお母さんとは共通の友人を介して何年も前から知っている。その女性と一緒のことが多いけど、私自身当初、ふたりがカップルだと気づかなかった。Jくんはふたりの養子ではなく、お母さんの実子である。私の中では、同性に恋愛感情を抱くひとたちは物心ついたときから自然とそうなのであって、異性と恋愛し、子供をふたり産んだ後(Jくんには3歳上のお兄さんがいる)、同性へ気持ちが生まれるもしくは気づくことがあるという考えがなかったので、ふたりのことも同居している姉妹か従姉妹だと思っていたのだ。ふたりがカップルだということはその後知ることが、何年も前のこと。今では当たり前すぎることになっていて、子供から聞かれるということを思いもつかなかったからだ。

 

ステップマザーは、我が子にとってはまだあまり馴染みのない言葉である。実は、ステップマザーとは何か。と昨夜聞かれたばかりだったのだ。そのときの会話からすると、Jくんの家の女性がステップマザーであるという説明ができないのである。でも、Jくん本人がステップマザーみたいなもの、といっているのだから、それと私が違うことをいうのは不自然だと思った。

 

「あの人はJくんの家族だよ。Jくんのところはお父さんがいないけど、お母さんが二人いるんだよ。いろんな家族があるんだよ。」と返事して、ゲイについては今回は触れないことにした。これで良かったのかわからない。でもJくん自身が自分の言葉で説明したことを大切にしたいと思った。Jくんと友達関係が続けば、我が子もJくんの家族の在り方に気づくだろう。いままではなんでも親子一緒に見聞き体験していて、子供の小さな世界は私が知っている世界だった。でも、いま子供は自分の社会を、私の知らない世界をを少しずつすすんでいってるのだなあ。ちょっとしんみりとした夜である。