ぐれーとふる365 

子供の読書成長記録(洋書和書)多読というらしいですが、語数はカウントしてません。

Tuesdays with Morrie

 

Tuesdays with Morrie: An Old Man, a Young Man, and Life's Greatest Lesson

Tuesdays with Morrie: An Old Man, a Young Man, and Life's Greatest Lesson

 

⭐️⭐️⭐️

 久しぶりに読んだ一冊。

10年以上前に買ったものの、数ページ読んで放置してたこの本。感動作と某サイトで勧められていたので、本棚から引っ張り出してきた。当時なんでこの本を買ったのかも思い出せないけど、書店の一番良い場所に置かれてポップに惹かれたのではと思う。でも、その時の私は若く、近親者含めて死は身近なものでなかったためとっつきにくかったのだろう。祖父母を見送り、そして両親との別れも確実に近づきつつある今だから読めたかなと思う。正直、私には感動作、というほどでもなかった。後から、当作品の心に残る言葉を集めたサイトなどもいろいろあって見たけど、ああ、あそこで出てきた言葉ね、って感じで、人生の大切なことを教わった、というほどの感想はもたなかった。1番じゃないとダメなのか、2番目じゃダメなのか?というセリフは蓮舫を思い出したわ。このセリフで感動した人は蓮舫批判しづらいよね。てかそれごもっとも、と支持してたかも。

 

一番印象的だったのは14回目のForgiveness。ここはちょっと泣けた。思い浮かべたのは弟のこと。訳あって彼の意思で家族と音信不通を取っているのだが、彼も両親がこの世を去る時、自分の不寛容を悔いるのだろうか。両親は、また彼の非礼不義理を許すのだろうか。これはうちの親に限っては間違いない。最後じゃなくても、いつでも受け入れの用意はできているのだ。あれだけのことをされても、子への親の想いはそれを越えて余るものなのだ。私も親になってみて、初めて少しわかるような気がする。

 

この作品そのものよりも、読んだ後に自分と自分の周りの人たちの来るべき最期の時について考えるきっかけになる本。親の最期はそばにいたいな、と思った。そして自分の時に誰かそばにいてくれる人はいるのか。。。ちょっと寂しいね。

 

この著者と師みたいな関係を築けた人は幸せだな。尊敬できる先生との出会いは人生を変えるのだな。そういえば、父も大学時代の恩師と、亡くなられるまで交流があったし、母は学生時代の習い事の先生をとても尊敬していて、習い事以上のことをたくさん教えてもらいお世話になってきた。私はそんな影響を受ける先生に出会えなかった。縁のものだけど、残念。名前すらろくに思い出せない。尊敬もないし、好きだった先生もいない。小中高と上がるにつれ先生の印象は良くない。荒れた中学校に通っていた私は心底先生という仕事を気の毒に思った。進学校だった高校はいい学校だったけど、先生の指導要綱は偏差値基準でとにかく少しでもいい大学に行け、と、なんのために大学に行くかを考える時間をくれた先生はいなかったな。大学の先生、特にゼミの先生はほんと、ただこなしてるだけって感じで最悪だった。先生だって生活がある。仕事である。過度な期待も迷惑だろう、生徒たちに情熱を傾け続けられる教師ばかりでなくて当然と思う。特に問題の多かった中学校の先生たちは、ほんとやってられなかったと思う。それを見て育ち、あんな惨めなのは嫌だ、教師にだけは絶対ならないと心に決めたのだから。でも、この本を読むと、そして親になって子を預ける立場になり、教師とはなんと崇高な職業かと思う。今なら、選びたい職業の一つ。未来ある子供に関われるなんて素晴らしいよね。我が子はある出来事をきっかけに1年生にして、先生は話を聞いてくれない、と不信を持ってしまって、それ以来他の先生にもあまり懐かない。来年には新しい学校に移り、またたくさんの先生に出会う。その先も、そのまた先も。彼女が良い先生に巡り合えることができたらいいなと願っている。