ぐれーとふる365 

子供の読書成長記録(洋書和書)多読というらしいですが、語数はカウントしてません。

The withches

 

The Witches

The Witches

 
  • Paperback: 224 pages
  • Age Range: 9 - 11 years

 ⭐️ ⭐️ ⭐️

おとぎ話ではない、本当にいる魔女の話。主人公は両親を事故で亡くしノルウェーでおばあさんと二人暮らし。おばあさんは魔女の話をよく聞かせてくれる。魔女は一見普通の姿をしているのだ、子供が大嫌いで、この世から全ての子供を消そうとしているのだと。ある夏、イギリス南部のビーチで過ごすことになった主人公は、なんとそこで本物の魔女たちに遭遇してしまう。

 

子供に頼まれていた本と間違って図書館で借りて来ました。

導入部は流石の面白さで、ホテルで魔女の集会に居合せた主人公がネズミに変えられてしまうところまでは一気に引き込まれたが、結末は私の好みではないです。魔女を退治しても主人公は人間に戻らない。だからこそリアリティがあって面白いというレビューが多いけど、学校に行ってつまらない生活を送るよりは、ネズミライフの方が楽しい、というくだり、好きになれない。学校行く方が楽しいっちゅーねん!ネズミの寿命は3年ほどだと知り、大好きなおばあさんの余命とあまり変わらなくてよかったいう主人公、残りの短い人生、楽しもう!と終わるわけだけど、私はそんなこと、5、6歳の子供に本を通してでも感じさせたくない。本の主人公の設定は8歳だったっけ。小学校高学年の時に、死の恐怖をとても強く感じていた私にとって、その年頃の子供に、自分の余命を知るという設定は、不安への想像力に駆り立ててしまうだろう、私には受け入れ難い。どうしてこの本は対象年齢が他のDahlの作品に比べて高く設定されているのかと思ったけど、内容にあったわけだなと納得。子供向きの本と思って読む大人には面白いのかもしれない。Dahlは国民的作家、読まずして通れないわけだけど、子供が読むには対象年齢ガイドを忠実に守ろうと思った次第。というわけで、この本は子供が読む前に返却。

 

作中の魔女のリーダーは外国出身の設定のためか、会話の英語w→vになってたりして、ちょっと読みづらいのだけど、私の英語は周りの人が文字起こしするとこんな感じなのかと思うと、笑える。好きなのは、おばあさんがノルウェーの夏のビーチの思い出を語るところ。なんとも魅力的で、やかまし村の子供達を思い出しました。ノルウェーかあ。物価高くて行く機会はなさそうだが、思わず行ってみたくなってしまった。