The kite runner
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多読、と言ってもなかなか進まず、本棚のハリーポッターもそれこそ何年もかかって読み終えた私が、夢中になり寝る間も惜しんで一気に読み上げた本。面白い本や心を打つ本は英語が足かせになることはない、と証明してくれた本。
アフガニスタンの首都カブール。大金持ちで名士の息子アミールと、使用人の息子ハッサン。乳兄弟である二人は、毎日一緒に遊び成長していく。凧合戦の日に起きた事件を機に、アミールは後ろめたさからハッサンと距離を取るようになっていく。そして、さらにひどい仕打ちを重ねて、ハッサン親子を家から追い出してしまう。
ソ連によるアフガニスタン侵攻が始まり、アミールは父とアメリカへ亡命。
その後、伴侶を得て、作家になったアミールの元にパキスタンにいる父の親友から電話が入り、アミールはタリバン支配化の故郷アフガニスタンへ赴くことになる。
アフガニスタンでの子ども時代。
戦争が始まり亡命までの道のり、そしてアメリカでの厳しい生活。
そして、タリバン支配化のアフガニスタンへと場面を移していくのだが、目が腫れるほど、何度も読みながら涙を流した。ハッサンの純真さに涙し、アメリカで苦境の生活の中においても、誇り高いアミールの父、ババの姿に心を打たれまた涙。ババみたいに子供のために命をすり減らせるような親でありたい。
名前はよく耳にするものの、戦火の絶えない危険な国、とぼんやりしたイメージを抱いていた遠い国、アフガニスタン。読後、歴史など調べて、知ろうと思うようになった。複雑な背景で、知ることは果てしない。でも目が新しいところに開かされるきっかけになったのは間違いない。私の心に強く、強烈な印象を与えた本。人に強く勧めたい1冊です。
映画は小説に忠実にできているそう。ぜひ見たい。